こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター大阪店です。
当センターは、大阪市天王寺区に拠点を構え、地域の皆さまが安心して心の悩みを相談できる場所として、認知行動療法（CBT）を専門にしたカウンセリングを行っています。

今回のテーマは 「対人恐怖症」。
「人と話すと過度に緊張してしまう」「視線が怖くて下を向いてしまう」「人前に出ると赤面や動悸が出てしまう」――こうした悩みは誰にでも起こり得るものです。
この記事では、対人恐怖症の特徴や社交不安症との違い、そして当センターでのカウンセリングの流れをご紹介します。

対人恐怖症とは？

対人恐怖症とは、人と接する場面で強い恐怖や不安を感じる状態を指します。日本では古くから「対人恐怖」という言葉が使われています。

主な症状の例

• 視線が合うと緊張や不安を感じる
  
• 人前で赤面・発汗・声の震えが出る
  
• 「自分が相手に不快感を与えるのでは」と強く心配してしまう
  
• 人との関わりを避け、孤立しやすくなる
  

特徴的なのは、対人恐怖は「特別な社交場面」だけにとどまらないことです。
会議やスピーチなどに限らず、日常生活のごく普通の場面でも不安が高まります。

例えば：

• 通勤電車で周囲の視線が気になって落ち着かない
  
• コンビニや飲食店でのやり取りにも緊張してしまう
  
• 近所の人とすれ違うだけで心臓がドキドキする
  
• 「知り合いに会ったらどうしよう」と考えて外出を控える
  

こうした「日常的なやり取り」で反応が出やすいのが、対人恐怖症の大きな特徴です。

社交不安症と対人恐怖症の違い

混同されやすい2つの概念ですが、注目点に違いがあります。

社交不安症（Social Anxiety Disorder）

• 人との関わり全般に強い不安を抱く
  
• 「失敗したらどうしよう」「恥をかいたらどうしよう」といった**考え（認知）**が中心
  
• 会議やプレゼン、初対面など「評価される場面」で特に強まる
  

対人恐怖症

• 「視線が怖い」「赤面や動悸が出る」といった身体反応が中心
  
• ささいな交流でも不安が出やすい
  
• 「自分の存在が相手を不快にするのでは」という思い込みを伴うことがある
  

つまり、社交不安症は「頭の中の考えに偏る」傾向があり、対人恐怖症は「身体の反応が先に出る」傾向が強いといえます。

認知行動療法（CBT）でのアプローチ

大阪店では、対人恐怖症に対して以下のようなステップでカウンセリングを進めます。

1. 状況・思考・感情・行動の整理

• どの場面で不安が強く出るのか
  
• そのとき頭に浮かぶ考えは何か
  
• 身体にどのような反応が出ているか
  

これらを一緒に整理し、本人のパターンを把握します。

2. 認知の再検討

「視線が怖い」と感じる背景には、**『相手に否定的に見られるのでは』『悪い印象を与えるのでは』**という思い込みがあります。
他人の気持ちを完全に知ることはできませんが、だからこそ「本当にそうだと断言できるのか？」「他の捉え方もあるのでは？」と検討していきます。
目的は相手の本心を探ることではなく、自分の考え方の幅を広げ、極端な思い込みから自由になることです。

3. 曝露（エクスポージャー）

不安を感じる場面に少しずつ向き合う練習です。
たとえば、人と短時間だけ視線を合わせる、ちょっとした会話を試すなど、無理のない範囲から始めます。
不安は伴いますが、繰り返すことで 「不安があっても行動できる」「想像より深刻ではなかった」 という体験を積み重ねられます。
この経験を通じて、**「不安があっても大丈夫」**という感覚が育ち、不安を過剰に脅威とみなさなくなります。

4. リラクセーションや呼吸法

赤面や動悸といった身体反応を落ち着ける方法を学び、不安が出ても冷静に対処できるようになります。

大阪でのカウンセリング体制

当センター大阪店では、完全予約制・個室対応でプライバシーを重視しています。

• 住所：〒543-0001 大阪府大阪市天王寺区上本町5-7-21 早川ビル303号室
  
• アクセス：近鉄難波線 大阪上本町駅 徒歩2分、谷町九丁目駅 徒歩5分
  
• 営業時間：10:00〜20:00（完全予約制）
  
• LINE： https://lin.ee/26sKHRK8
  
• 予約フォーム： https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelm3nMBwOyvwnkhrkihe-APBzNTll2NL4fsPB6b6hHMzC8GA/viewform
  
• WEBサイト： https://osaka.cbt-mental.co.jp/
  

よくあるご質問（Q&A）

Q1. 対人恐怖と社交不安、どちらに当てはまるのか分かりません。
A. 多くの方は両方の特徴を併せ持っています。診断名にとらわれる必要はなく、「どの場面で困っているか」を整理することが大切です。

Q2. カウンセリングはどんな手順で進むのですか？
A. 初回は不安や困りごとを丁寧に伺い、状況を整理します。その後、不安が出やすい場面を一緒に確認しながら、考え方や行動のパターンを少しずつ修正していきます。進め方はご本人のペースに合わせますので安心してください。

Q3. 初めて相談するので緊張しそうで不安です。
A. 初めてのご相談では多くの方が緊張します。当センターでは無理に苦手なことをさせることはありません。安心できる雰囲気を大切にし、話しやすいことから始められるようにサポートします。

まとめ

対人恐怖症は「人と関わりたい気持ち」と「避けたい気持ち」がせめぎ合う、つらい状態です。
その不安は特別な社交場面だけでなく、日常生活の些細なやり取りでも現れるため、本人にとって大きな負担になります。

しかし、認知行動療法を通じて「考え方」と「行動」の両面に働きかけることで、不安を和らげ、少しずつ人との関わりを取り戻すことができます。

もし大阪で「視線が怖い」「人前で緊張して苦しい」と感じている方は、ぜひ当センターにご相談ください。