2025年05月03日
- 認知行動療法
大阪で性犯罪の再発を防ぐために:認知行動療法(CBT)による支援とは

はじめに
こんにちは、認知行動療法カウンセリングセンター大阪店スタッフです。性犯罪の再発防止は、当事者にとっても社会にとっても非常に重要な課題です。一度加害行為を起こした人が、同じ過ちを繰り返さないようにするためには、刑罰だけでなく、心理的・行動的な支援が欠かせません。
その中でも、認知行動療法(CBT)は、本人の考え方や行動パターンに働きかける方法として高く評価されており、近年では再犯防止プログラムとしても注目されています。
認知行動療法(CBT)とは?
認知行動療法は、「考え方(認知)」と「行動」が、私たちの気分や行動にどのように影響するかに注目し、問題を維持している要因に働きかけて改善を図る心理療法です。
性加害に関するCBTでは、過去の出来事や性格の善悪ではなく、「再発リスクとなる思考パターンや行動習慣」に焦点を当て、今後の再発を防ぐことを目的とします。
CBTによる主な支援の柱
1. 衝動の理解とコントロール
性犯罪は、突発的な衝動に任せて行動してしまうケースが多くみられます。そこで、リラクゼーション技法、間を置く練習、ストレス時の対処スキルなどを通して、「衝動に任せない選択肢」を広げる支援を行います。
また、「どんな時に衝動が強まりやすいのか」を本人と一緒に整理することで、再発リスクを可視化します。
2. 認知の再検討(認知再構成)
性犯罪の再発には、以下のような誤った認知(考え方)が関与している場合があります。
- 「自分の欲求は我慢すべきものではない」
- 「相手も望んでいたに違いない」
- 「もうバレなければ問題ない」
こうした考え方は、本人にとっては自然に感じられていることもありますが、行動の引き金となりやすく、問題の温床となっています。
CBTでは、これらの自動的に浮かぶ思考を整理し、それに対して「本当にそう言えるか?」「他にどんな捉え方があるか?」と一緒に考え直すことで、より現実的で倫理的な判断ができるように支援します。
3. 感情のコントロールとセルフモニタリング
再犯につながる感情(怒り、恨み、孤独感など)に気づかずに行動に出てしまうことを防ぐために、日常的に自分の感情を観察するスキル(セルフモニタリング)も重視します。
例えば、「イライラしたら別の場所に移動する」「孤独を感じたら信頼できる人に話す」など、具体的な対処行動を習慣化することが支援の一部です。
4. 再発予防(リラプス・プリベンション)
再発を防ぐには、「何が再発リスクになりやすいか」を事前に整理し、それに対して対処法の選択肢を増やしておくことが大切です。
CBTでは、過去の問題行動を振り返りながら、どのような状況や気分がトリガーとなっていたかを分析し、今後の対処方法を事前に用意します。
周囲との関係と支援体制
本人の努力だけでなく、社会や家族からの支援体制も重要です。孤立感が再発リスクを高めることもあるため、支援者や地域社会との接点を大切にしながら、自らの行動を変えていく環境を整える必要があります。
ご相談ください
認知行動療法カウンセリングセンター大阪店では、性加害に関する再発防止のための支援も実施しています。一人で抱え込まず、専門家と一緒に考えていくことが、再出発の第一歩になります。
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