こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター大阪店です。
私たちは大阪市天王寺区に拠点を構え、地域の皆さまが安心して心の悩みを話せる場として、認知行動療法（CBT）を専門に行っています。

今回のテーマは 「アンガーマネジメント（怒りの感情への対処）」。
「つい強く怒ってしまう」「感情を抑えられずに人間関係がこじれる」「怒ったあとに自己嫌悪に陥る」――そんな悩みはありませんか？

怒りは誰もが持つ自然な感情ですが、扱い方を間違えると職場や家庭での関係悪化、さらには心身の不調につながります。ここでは、認知行動療法の視点からアンガーマネジメントを解説し、大阪店でできる具体的な取り組みをご紹介します。

怒りは「性格」ではなく「心の仕組み」

「自分は短気だから仕方ない」と思っていませんか？
実際には怒りやすさは生まれつきだけでなく、思考のクセや日々の習慣、環境の影響が大きいのです。

• 相手が思い通りに動いてくれなかったとき
  
• 自分の価値観を軽んじられたと感じたとき
  
• 「こうすべきだ」という強い信念があるとき
  

こうした状況で「無視された」「尊重されていない」と受け取ると、怒りは一気に高まります。
つまり怒りは性格ではなく、認知と行動のパターンから生まれる感情なのです。

怒りのメカニズムを理解する

怒りは「二次感情」と呼ばれ、その背後に不安・悲しみ・孤独感・無力感などが隠れていることが多いです。
これらを表現できないとき、人は「怒り」として強く表に出してしまいます。

「どうして自分はここまで腹が立ったのか？」と冷静に振り返ることが、アンガーマネジメントの第一歩になります。

認知行動療法で取り組むアンガーマネジメント

認知行動療法では、以下のステップで怒りの感情に向き合います。

① 怒りのきっかけを把握する

• どんな場面で怒りが強まったか
  
• そのとき浮かんだ言葉やイメージ
  
• 身体の反応（動悸、手汗、顔の熱感）
  
• その後の行動（大声、無視、衝動的な発言）
  

これを記録し、データを集める事で「怒りが起きやすい場面」を特定します。

② 怒りの背景にある感情を整理する

怒りは表面的には「苛立ち」や「攻撃性」として表れますが、その裏には別の感情が潜んでいます。

たとえば――

• 子どもが言うことを聞かないときの怒りの裏には「親としてちゃんとできていないのでは」という不安。
  
• 上司に注意されたときの苛立ちの背景には「認められたいのに認めてもらえなかった」という悲しみや寂しさ。
  
• 友人に約束を忘れられたときの怒りの奥には「自分は大切にされていないのでは」という無力感や孤独感。
  

こうした感情を理解できると、「怒り＝爆発」ではなく「整理できる感情」として扱えるようになります。
面談では出来事と感情を一緒に振り返りながら「怒りの背後にある気持ち」を整理します。このプロセスを通じて、怒りは理解可能で対処可能なものへと変わります。

③ 新しい考え方と行動の選択肢を増やす

怒りを完全に消すことはできません。しかし「怒りを感じたときにどう行動するか」を選べるようになると、状況は大きく変わります。

具体的なスキルの例：

• 伝え方の練習
  　「相手を攻撃する」以外の方法を身につけます。
  　例：「なんで遅いんだ！」ではなく「私は時間を守りたいので、次は早めに準備してくれると助かる」と、自分を主語にした伝え方を練習します。
  
• 落ち着きを取り戻す切り替えスキル
  　「今は深呼吸しよう」「一度席を外そう」など、短時間でできる落ち着き方を学びます。
  
• 怒りの強さを数値化する
  　「今の怒りは10段階で何点？」と自己チェックする習慣を持つことで、爆発前に対応できます。
  
• 行動のバリエーションを増やす
  　怒鳴る・黙る以外に「紙に書き出す」「後で落ち着いて話す」「一時的にその場を離れる」といった選択肢を増やし、怒りに振り回されにくくします。
  

繰り返し練習することで、怒りを「抑える」だけでなく「大事なことを伝える力」へと変えていくことが可能になります。

よくあるご相談（Q&A）

Q1. 怒りを感じたとき、どうすれば冷静になれますか？
A. 呼吸法や一時的に離れる工夫を取り入れます。CBTでは「怒りの温度が上がる前に気づく」練習を重ね、早めの切り替えを目指します。

Q2. 家族との口論が多く困っています。改善できますか？
A. 一方だけの相談でも可能です。会話のパターンや認知の違いを整理することで、伝え方を変えるサポートをします。

Q3. 怒りが表情や態度に出てしまいます。
A. 無意識に出るサインを早めにキャッチし、落ち着きを取り戻す方法を一緒に実践します。表情や態度を自覚できることで、感情のコントロールがしやすくなります。

アンガーマネジメントに取り組むメリット

• 家庭や職場での人間関係が改善する
  
• 後悔や自己嫌悪が減る
  
• ストレスによる不調（不眠・頭痛・胃の不快感）が和らぐ
  
• 自分の感情を大切にしながら相手とも健全に関われる
  

「怒らない人」ではなく「怒りと上手に付き合う人」へ

怒りをゼロにする必要はありません。
大切なのは、自分の気持ちに気づき、それを建設的に伝えられるようになることです。
大阪店では「我慢」ではなく「理解と活用」の視点でアンガーマネジメントを支援しています。

大阪でアンガーマネジメントに悩んだらご相談ください

認知行動療法カウンセリングセンター 大阪店
〒543-0001 大阪府大阪市天王寺区上本町5-7-21 早川ビル303号室
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