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 強迫症は強迫観念と強迫行為により生活に支障をきたすこころの困りごとです。「分かっちゃいるけどやめられない」という状態がイメージしやすいかもしれません。玄関を出た際に「ひょっとしてカギを開けっ放しにしたのではないか」と不安に感じ戻って確かめた経験をされた方もいるかもしれません。強迫症に苦しむ方は生活の大半をそのような心配と確認などの行為を繰り返すことに時間を費やします。やめたくてもやめることができないのです。この強迫症の改善に有効な方法の一つに認知行動療法によるカウンセリングがあります。

 認知行動療法ではまず、日々の生活を振り返り強迫症状がどのような状況においてどのように繰り返されるか整理していきます。カギの確認の場合は、どのような確認をどれくらいの時間をかけてどのくらいの回数行うのか、目視なのか手で触って確かめるのか、誰かに確認を促すのか詳細に把握します。また、そのような強迫行為をしない場合はどのようなことが起きると予想しているのかも確認します。しっかりと分析できた後は改善プランを検討していきます。

 改善プランとして認知行動療法の技法「曝露反応妨害法」が選択されることが多いです。恐怖や不快な感覚は距離をとったり無くそうとするほどに注意が向き増大します。あえて一歩踏み出してみてそれでも実際にはリスクがないことを体験的に学ぶことを通して強迫症状は軽減していきます。車の運転など最初は負担でも自ら積極的に運転しているうちに慣れるのに近いかもしれません。ただ、「分かっているけどやめられない」状態にいるので改善プランには納得ができたとしてもすぐに実行するのは困難です。そんな時は大きく何かを変化させるのではなく、スピードや間隔をいつもと変えてみる、ほんの少しだけ不快なことをやってみるなど無理のない小さな一歩を積み重ねることで改善に近づいていきます。または、物理的に強迫行為をしたくてもできない工夫を考えてみるのも良いかもしれません。例えば外出時すぐに家族の運転する車に乗って移動することで確認できないようにするなどがそれにあたります。

認知行動療法カウンセリングセンター大阪店では、強迫症への認知行動療法を実施しております。

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