2025年12月04日
- 認知行動療法
大阪でパニック症でお困りの方へ
認知行動療法カウンセリングセンター大阪店のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
パニック症は、突然の動悸や息苦しさ、めまいなどの身体反応と強い恐怖が重なることで、
「また起こるかもしれない」という予測が続きやすいテーマです。
本日は、パニック症に対する認知行動療法(CBT)では何を大切にしているのかを、できるだけ分かりやすくまとめてお伝えします。
※他の疾患でも似た身体症状が起こることがあります。
そのため当センターでは、パニック症が疑われる場合は、まず医療機関での診察・診断をお願いしています。
■ パニック症とは?
パニック症は、
突然あらわれる強烈な身体反応と恐怖によって、普段できていたことが難しくなる状態 です。
- 心臓が激しく脈打つ
- 息が吸えないような感覚
- めまいやふらつき
- 「命に関わるかもしれない」という強烈な恐怖
- 救急車を呼んだ経験
- 「また来るかもしれない」という切迫感が続く
こうした体験が重なっていくと、
- 外出が怖い
- 電車やエレベーターを避ける
- 長時間の移動が難しい
- ひとりでの外出が不安
といった、生活の幅が狭まることも少なくありません。
■ なぜ恐怖が続いてしまうのか?
1)身体の変化が「危険」と感じられやすくなる
動悸・息苦しさ・めまいなど、発作で体験した感覚が
「また起こるかもしれない」という予測につながりやすくなります。
2)安心のための行動が習慣化しやすい
- 水や薬が手放せない
- 出口の近くでしか過ごせない
- 電車・エレベーターを避ける
- 体調を頻繁にチェックする
安心できる一方で、
「備えていないと危ないかもしれない」感覚が強くなる ことがあります。
■ 認知行動療法(CBT)で大切にすること
CBTでは、
● 発作そのものを「ゼロにしようと力づくで抑える」
のではなく、
● 発作や身体反応が起きたとき
- 何が起きているのか
- どう理解すると楽になるのか
- どのように扱っていけば日常が戻るのか
を丁寧に整理していきます。
その結果として、
不安があっても日常を取り戻しやすい状態 を目指します。
■ CBTで行う具体的な支援
1. 発作の仕組みを整理する
- 動悸や息苦しさはなぜ起こるのか
- どうしてあれほど恐怖が強まったのか
身体反応=危険 ではない点を、無理なく理解できるよう整理します。
2. あなたの症状の流れを見える化する
- 不安が出やすい場面
- 特に気になる身体反応
- そのとき浮かぶ考え
- 取っている対処行動
この流れを一緒に整理することで、
不安が続きやすい理由がはっきり見えてきます。
3. 安心材料の頼り方を少しずつ調整する
安心できる行動は悪いものではありません。
ただ、頼り方が強くなるほど行動の幅は狭くなりがちです。
そこで無理のない範囲で、
- 水は持つが、必要以上に飲む癖を少し調整する
- 出口から一歩離れてみる
- 同伴者には来てもらうが、乗車は自分で行う
など、「頼り方をゆるめる練習」を行います。
4. 身体の反応に触れてみる練習(内部感覚への慣れ)
安全な環境で、発作につながりやすい身体感覚を軽く再現し、
「この感覚=危険ではない」ことを体験的に確かめていきます。
- その場で軽く走って動悸を出す
- 首を動かして軽いめまいを再現する
- 呼吸を少し浅くしてみる
身体反応に対する理解のしやすさを高める取り組みです。
5. 恐怖をともなう場面に段階的に接近する
避けていた場面にも、安全な順番でゆっくり向き合います。
- 混まない時間の電車に乗る
- エレベーターで1階だけ移動する
- スーパーに短時間だけ立ち寄る
少しずつ積み重ねることで、
「思っていたより大丈夫だった」という感覚が増え、
また起こるかもしれないという切迫感が揺らぎやすくなります。
■ Q&A(よくあるご相談)
Q1.まだ病院で診断を受けていませんが、相談できますか?
パニック症が疑われる場合は、まず医療機関での診察・診断をお願いしています。
他の疾患でも似た症状が起こることがあるため、
安全性の確認のうえでカウンセリングを進めることが大切だからです。
「まず何をすればいいか知りたい」「相談先に迷っている」など、
受診前のご相談としての案内は可能です。
Q2.病院でパニック症と診断されました。カウンセリングは併用できますか?
はい、併用は可能です。
医療の治療方針を尊重しながら、
認知行動療法では 不安の整理・行動の調整・身体反応の理解 を中心にサポートします。
薬物療法とCBTを並行して進める方も多くいらっしゃいます。
Q3.外出が怖くてもカウンセリングは受けられますか?
はい、可能です。
オンラインでも対応しているため、外出が不安な状態でも始めやすいかと思います。
■ まとめ
パニック症は、
強い身体反応と恐怖体験が繰り返されることで、
「また起きるかもしれない」という感覚が続いてしまう状態です。
認知行動療法(CBT)は、
発作を無理に押しとどめるのではなく、
- 身体反応の理解
- 行動の整理
- 不安への向き合い方
- 無理のない範囲での行動回復
を通して、生活の自由度を取り戻していくアプローチです。
一度に大きく変える必要はありません。
取り組める範囲から少しずつ、私たちが一緒にサポートします。
■ 大阪店のご案内
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