2025年12月02日
- 認知行動療法
大阪で嘔吐恐怖(食べる・外出する・動く)がつらい方へ
認知行動療法カウンセリングセンター大阪店のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
今回は、日常生活に負担をもたらしやすい 「嘔吐恐怖」 について取り上げます。
「食べると不安になる」「満腹の感覚が苦手」「外出先で気持ち悪くなったらどうしよう」
こうした不安は、生活のペースや予定の立て方に影響することがあり、食事・外食・移動などの行動が慎重になりやすくなります。
日常の中で気を張る場面が増えたり、外食や人との約束を調整し続けたりすることで、
“落ち着く時間が少ない”“疲れやすさが続く”
という感覚につながることもあります。
本記事では、
嘔吐恐怖がどのように改善へ向かうのか
を認知行動療法(CBT)の視点から整理し、大阪店のサポート内容もあわせて紹介いたします。
■ 嘔吐恐怖の困りごと
嘔吐恐怖は、周囲からは見えにくいテーマですが、生活の多くの場面に影響が出ることがあります。
特徴として、さまざまな場面で不安のスイッチが入りやすい という点があります。
たとえば次のような困りごとが挙げられます。
- 食べると「これ以上は危ないかも」と感じてしまう
- 胃の動きや満腹感に過敏になり、不快感=危険と受け取ってしまう
- 外食や飲み会を先延ばしにしたり断る場面が増える
- 電車・車・飛行機など、途中で抜けにくい移動が不安の対象になる
- 映画館・美容院・歯医者など、すぐ席を立てない環境が苦手になる
- 家族の吐き気や体調の変化に敏感に反応してしまう
- 冬の感染症シーズンが近づくと落ち着けなくなる
- 妊娠やつわりを想像すると不安が高まり、生活の選択に迷いが出る
このような不安が続くと、
「普通に生活しているだけで神経を使ってしまう」
という状態になりやすく、疲労の蓄積につながることもあります。
■ 嘔吐恐怖は“避けるほど強まりやすい”
認知行動療法では、不安がどのように強化されるのかを整理するところから始めます。
嘔吐恐怖では次のような行動が積み重なりやすくなります。
- 食事の量を減らす、または避ける
- 外食に行かない選択を続ける
- 電車・車など利用できる範囲が徐々に狭くなる
- 感染症や体調に関する情報を過剰にチェックする
これらは、すべて「不安を避けるための行動」ですが、繰り返すほど
脳が“避けた=正解だった”と学習し、不安が強まりやすくなる
という特徴があります。
自然に落ち着くケースもありますが、
不安の仕組みを整理し、行動を小さく広げていくこと
が改善につながります。
■ 嘔吐恐怖が楽になっていく理由
──認知行動療法で大切にしていること
① 不安の中心には「予測」がある
嘔吐恐怖の場合、実際の危険よりも
“これから起こるかもしれないこと” に意識が向きやすくなります。
- 吐くかもしれない
- 気持ち悪くなるかもしれない
- 逃げ場がない状況が危険かもしれない
こうした予測が膨らむことで、体と心が緊張しやすくなります。
② 小さな行動で「予測と現実の違い」に気づく
大がかりな挑戦は必要ありません。
- いつもより少しだけ食べる
- 行けそうな範囲の外食から試してみる
- 座る場所や条件を選ぶ
- 1駅だけ乗ってみる
こうした小さな行動を積み重ねることで、
- 思っていたより大丈夫だった
- 不安があっても進めた
- 身体の反応そのものは危険ではなかった
と気づける“予測と現実のズレ”が改善を支えます。
③ 不安があっても動ける日が増えていく
目標は「不安をゼロにする」ではなく、
不安を抱えながらでも行動できる範囲を広げていくこと です。
④ すでにできていることを確認する
嘔吐恐怖があっても、日常の中にはすでに “できている行動” があります。
それを整理していくことで、
「少しずつ進めている自分」に気づきやすくなります。
⑤ 一人ひとりに合わせた方法で進める
- 考え方の整理
- 身体感覚への向き合い方
- 不安との距離の取り方
- 行動の順序や幅の調整
押しつけではなく、その方に合った進め方を一緒に検討していきます。
■ 嘔吐恐怖のカウンセリングでできること
● 食べることの不安への対応
量・タイミング・無理のない幅を一緒に確認します。
● 外食・乗り物などの行動の“設計”
座る位置や条件を整理し、段階的に練習できるようサポートします。
● 胃の張り・げっぷ・気持ち悪さの整理
身体反応と「危険」を混同しないよう区別しやすくなります。
● 不安を強める考え方の構造を理解
状況(事実)と考え(予測)を分けて整理します。
● 生活シーンごとの具体的な調整
通勤・外食・旅行・子育て・妊娠・冬場の感染症など、個々の状況に合わせて検討します。
■ Before / After のイメージ
● Before
嘔吐に関する不安が続くと、満腹感だけで「危険かも」と感じたり、外食の機会が大きく減ったりします。
乗り物を利用できる範囲も狭くなり、冬は感染症への不安で落ち着かない日が続くこともあります。
家族の体調不良に敏感になり、生活全体の負担が増すこともあります。
● After
認知行動療法を重ねていくと、
満腹感への恐怖が和らぎ、外食の選択肢が増えていきます。
乗り物の距離も伸び、冬でも不安に振り回されにくくなっていきます。
子どもの体調不良にも以前より落ち着いて対処できる場面が増えることが多いです。
■ 当センターがお力になれる理由
- 嘔吐恐怖を含む不安テーマの相談経験がある
- 公認心理師・臨床心理士など心理資格を保持したスタッフが対応
- 認知行動療法を専門とする機関として再現性のある支援を提供
- 大阪店での対面にも対応、オンラインは全国から利用可能
- 状態の変化を一緒に確認しながら進められる体制
■ 料金・形式
- 1回 8,800円(税込)
- オンライン/対面
- 公認心理師・臨床心理士が担当
- 医療機関ではなく「心理支援(カウンセリング)」を提供しています
■ 大阪店のご案内
認知行動療法カウンセリングセンター大阪店
〒543-0001
大阪府大阪市天王寺区上本町5-7-21 早川ビル303号室
(近鉄難波線 大阪上本町駅 徒歩2分/谷町九丁目駅 徒歩5分)
営業時間:10:00〜20:00(完全予約制)
WEBサイト
https://osaka.cbt-mental.co.jp/
LINE(相談・ご予約)
https://lin.ee/26sKHRK8
お申し込みフォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelm3nMBwOyvwnkhrkihe-APBzNTll2NL4fsPB6b6hHMzC8GA/viewform
■ 嘔吐恐怖でお困りの方へ──専用LPを公開しました(調整中)
嘔吐恐怖に関する情報をまとめた 専用LP を公開しました。
▼嘔吐恐怖カウンセリング 専用ページ
https://outo.cbt-mental.co.jp/
現在、ページ全体の調整を進めており、
特にスマートフォン版では 文字の重なりや表示の乱れ が見られる箇所があります。
順次改善を行っておりますので、見づらい部分がございましたら恐れ入ります。
必要な方に情報が届きやすいよう、今後も更新を続けてまいります。
一覧に戻る